こんにちは。
ユクハナ クルハナのゆずです。

「朝起きると顔がベタベタする・・・」
「夕方はメイクが皮脂で崩れちゃう・・・」など、皮脂が原因のトラブルが気になることはありませんか?

私も、肌質が乾燥するのに脂ギッシュなインナードライ肌なので、
顔の脂、なんとかならないかな~と思っていました。

「なんなら、いっそ出ないほうがいいのに」

と思ってる方も少なくないはず。
でも、皮脂って美肌のためになくてはならない大切な存在なんです。

ないと困ります!皮脂の大切な役割って?

嫌われがちな「皮脂」ですが、「皮脂」がないと私達のお肌はボロボロに・・
わたしたちの健やかなお肌のために、どんな役割をしているのでしょう?

<役割1>うるおいを守る保湿機能

皮脂は毛穴の中にある、皮脂腺から分泌されます。
皮脂が分泌されると、お肌の上で薄い膜を貼るように広がっていきます。
これを皮脂膜といいますが、この皮脂膜がお肌の内側の水分を蒸発しないように守ってくれる「うるおいのフタ」の役割をします。

想像してみましょう。
水をこぼした紙と、油をこぼした紙、時間がたっても乾燥しないのはどちらでしょう?
もちろん油をこぼした紙のほうが、ずっと乾燥しないですよね!

皮脂が足りない状態のお肌は、例えるならバターを塗っていない食パンを放置するようなもの!
せっかく化粧水や美容液などで補給した水分も、蒸発してしまうと残念ですね。
化粧品ではオイルやクリームで皮脂の役割を補います。

<役割2>外部刺激からお肌守る保護機能

皮脂(皮脂膜)には、ホコリや汚れなどが、肌の内部に侵入しないように、
外部刺激からお肌を守るバリアの役割も果たします。
また、皮脂によってなめらかさが保たれた肌は擦り傷や切り傷などを防ぐことも。

皮脂が足りていないと、乾燥が進み、お肌のキメが乱れ、
外部刺激が肌の内部に入ってしまいやすい状態になります。

また、乾燥したお肌は潤いを守ろうと、過剰な皮脂を分泌してしまいます。
これあインナードライ肌で、日本人に最も多い肌質なんだとか。

皮脂が気になると、余計に皮脂を取ろうとして、
強くあぶらとり紙を使用したり、洗顔をしすぎてしまったり、
乾燥や肌荒れがすすんでしまうスパイラルに陥ってしまうので注意しましょう。

<役割3>お肌の善玉菌を保つ抗菌機能

腸の中に住む善玉菌は有名ですが、お肌にも善玉菌、悪玉菌があるんです。

1.「善玉菌」
お肌に良い働きをする菌
代表的な菌:表皮ブドウ球菌→人の多くの皮膚に最も多く存在。皮膚にうるおいを与え、乾燥を防ぎ、外部からの刺激から守る。

2.「日和見菌」
善玉菌と悪玉菌のバランスによって良くも悪くもなる菌
代表的な菌:アクネ桿菌→普段は善玉菌の働きをするが、皮脂が増えすぎると脂肪分の多い場所に定着し、毛穴の中で増殖してニキビを作る。

3.「悪玉菌」
肌トラブルを引き起こす菌
代表的な菌:黄色ブドウ球菌…一般的には約30〜40%がのひとが保有していて、通常は無害。食中毒の原因にもなる毒素を作りだしたり、かゆみや肌荒れ、アトピー性皮膚炎の原因ともなります。アルカリ性の環境下を好むので、肌の弱酸性を保つ善玉菌が少ないと増加する。

皮脂にはお肌を弱酸性に保つちからがあるので、肌トラブルの原因になる悪玉菌の増加を防ぐ抗菌機能があるのです!
ただし、多すぎる皮脂はニキビの原因になるので、間違ったスキンケアや思い込みスキンケアで過剰な皮脂が分泌されることがないように注意しましょう。

皮脂ってなにでできてるの?皮脂の構成を知ろう。

わたしたちの肌を健やかに守ってくれる皮脂。
皮脂は、もちろん油の成分でできています。
食事でも良質な油を取ることは注目されていますね!

皮脂の構成を知ることで、お肌にとって良い油と、そうではない油を知ることができます。

皮脂は以下のような成分で構成されています。

・トリグリセリド・・・41%
・ワックスエステル・・・25%
・脂肪酸・・・16%
・スクワレン・・・12%
・ジグリセライド・・・2.2%
・コレステロールエステル

皮脂の大半を占めるのは、トリグリセリド、ワックスエステル、スクワレンです。
脂肪酸やジグリセライドはトリグリセリドがお肌の上で分解されたものでもあるので、
トリグリセリドと同じと考えましょう。

◆トリグリセリド
グリセリンと脂肪酸がエステル結合したもの。
よく似ている化粧品の成分としては、油脂(植物由来油)系の油性成分が多いです。

なかでもマカデミアナッツに多く含まれるパルミトレイン酸は、赤ちゃんのときは豊富に持っている成分ですが年齢とともに減少していく成分です。
その他にもオリーブオイルに代表されるオレイン酸やリノール酸も皮脂に含まれる成分の代表格です。

◆ワックスエステル
ワックスのイメージのとおり、融点の高い油性成分です。
安定性にも優れており、乾燥や気温が過酷な環境でも育つ、ホホバの種から抽出されるホホバオイルに含まれることで知られています。
ワックスエステルを含む植物油はホホバオイルしかありません。

◆スクワレン
ワセリンやミネラルオイルと同じ炭化水素系の構造をもつ油性成分です。
サメの肝臓から抽出されるスクワランが化粧品成分として用いられていましたが、
近年ではオリーブやさとうきびから抽出される植物性スクワランもよく見かけます。

炭化水素油は油性成分のなかでも肌に馴染みにくいタイプの油ですが、
もともと人がもっているスクワレンによく似たスクワランは
肌なじみが良いと言われています。

スキンケアには油脂系のオイルがオススメ

油性成分には、油脂、炭化水素油、エステル油、ワックスなど、いくつかの種類があります。

人の肌(皮脂の成分)に最も近く、肌なじみが良いのは油脂(植物性オイル)です。
テクスチャも比較的軽く、サラッとしているので、オイル初心者でも扱いやすいオイルです。

洗い流さない美容液はもちろん、オイルクレンジングなども皮膚に油分が保湿成分として残るような仕組みのスキンケアアイテムも、
お肌にとって異物となりにくい皮脂に近い油脂系のオイルがオススメ。

また、植物由来の油脂は、嬉しい美容成分を含むものも多くあります。

◆ローズヒップ油
トレチノイン酸を豊富に含み、乱れたターンオーバーのケアに適しています。
また、ビタミンCの爆弾という異名をもつとおりレモンの20倍のビタミンCがあると言われています。
エイジングケアにもってこいのビタミンA(レチノール)も含む女性に嬉しい植物ですね!

◆メドウフォーム油
エイコセン酸を含むのが特徴。
皮脂量をコントロールする作用もあるため毛穴に詰まることがなくニキビを誘発しにくいオイルです。
耐熱温度がおよそ500度あるため紫外線防止として日焼け止めクリームやヘアケア用品にも利用されることがあります。

過剰な皮脂分泌をなんとかしたいなら「ビタミンC誘導体」

美容成分として、もっとも高い認知度を誇る成分ではないでしょうか。
知らない人はきっといないですよね!

ビタミンC誘導体は美白成分としてとても有名ですが、実は皮脂をコントロールするチカラも!
水溶性のビタミンC誘導体は少し強すぎるので、美白化粧品に乾燥するイメージを持つ人もいらっしゃるかもしれません。

油溶性のビタミンC誘導体なら、刺激が少なくより多くの量を使用することができますし、長時間肌にとどまることができます。
過剰な皮脂分泌を抑え、美容成分を豊富に含む油脂成分で油分を補えば、より油分をコントロールしやすく、美しい肌をキープできるでしょう♪

皮脂を嫌っちゃダメ!エイジングケアでこそしっかり皮脂を意識しよう!

お肌のテカリやにきびなど、何かと嫌われがちな皮脂ですが、
健やかなお肌でいるために、とっても重要な役割を果たしている「皮脂」。

洗い上がりに肌のつっぱりを感じるほど、強いクレンジングや洗顔を行ったり、
あぶらとり紙でせっせと油をとったりするのはNG!お肌への刺激にもなります!

足りなくても、多すぎても良くないので、コントロールは難しいかもしれませんが、
仕組みを知って成分をチョイスすれば、正しいスキンケアができるはず♪